2011/10/26 お遍路5日目

昨晩、徳島市内を歩いていると、突然「お接待や!じゅ〜す飲みぃ〜」っと缶コーヒーをいただいた。地元の方で昔歩き遍路をしたとの事。話好きの気の良いおじさんだ。
座って話を伺うと、旅好きで、若いお遍路さんを見ると昔の自分を思い出すと、旅の話・お遍路の話・家族の話などたくさんお話をしていただいた。
「兄さん、今日の寝床はとうすんや?よかったら家に泊まったいき〜」と、ありがたい。膝の違和感が段々増してきていて、今日は徳島市内に野営するつもりだった。しかし・・・見ず知らずの人を自宅に泊める、その心意気に甘えていいのかな?って、少し思ったが、体の疲れには適わずお言葉に甘える事にした。だんなは、単身赴任で一人暮らしなので気にするなと言ってくださった。
だんなのお家にお邪魔して、ご飯をご馳走になりお遍路の話をたくさん聞いた。いろんなお遍路さんがいると。
なんらかの理由で、生涯お遍路を続けている人々もいるそうな。その中には、やむにやまれない事情で、帰る場所が無い人・お接待の文化に居心地の良さを覚えてしまった人など、様々らしい。
「ほんの一握りの人は、他のお遍路さんに悪さを働く人もいるので気をつけなよ」と、だんなは注意をしてくれた。
こんな話をしていると、今自分が置かれている状況が、少し怪しく感じ始めてきた。見知らぬだんなについていき、見知らぬ場所で何かあったら・・・。以前、ペルーで同じ用なケースがあった。声をかけられ話をして、ある街で話かけられた人の家までホイホイついていってしまった。彼はただの物売りだったので大事にはならなかったが、もしピストルでも突きつけられたらと、ぞっとした事があった。
さすがに日本でピストルはないが、全てを持ち歩いているだけに、これがなくなれば自転車世界一周もできなくなるなど、頭の中で悪い方向に考えだしつしまった・・・だが、自分に考え過ぎだといい聞かせ、貴重品だけは抱えてぐっすり寝させてもらった。
結局、何も起きる事はなかった。だんなは心からのお接待をしてくれただけだった。
なんとも、だんなの心意気を疑った自分が恥ずかしく・自分は小さな人間なのだと痛感している。
お接待文化に事はいけないが、その心意気を疑うなんて・・・。甘い自分が出てきた感じがした。
まだまだいかんな。こんな小さな自分を改めなきゃなと反省してる今日この頃です。

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